「ファイトケミカル」という言葉を聞いたことがありますか？
ファイトはギリシャ語で植物という意味で、ファイトケミカルとは「植物が作り出す化学物質」という意味を表します。
野菜や果物は、外敵となる紫外線や害虫などから身を守るために色や香り、辛みや苦みなどの成分を作り出します。この自己防衛物質のことがファイトケミカルとよばれ、私たちの身体によい影響を与えることがわかっています。
最近では、五大栄養素や食物繊維（第6の栄養素）と並ぶ重要な成分として知られており、第７の栄養素として注目されています。
ファイトケミカルの「抗酸化力」がすごい
ファイトケミカルの最大の特徴は「抗酸化力」。
数千種類以上もあるファイトケミカルですが、植物は紫外線による酸化ダメージから身を守るため、強い「抗酸化力」をもつものが多いと言われています。
この抗酸化力をもったファイトケミカルは、人間の体内に入っても同じように働き、体内の活性酸素を抑えて、生活習慣病や老化などを予防します。
特に、アスリートや筋トレなどで体をたくさん動かす方は活性酸素が多く発生するため、カラフルなお野菜や果物を食べることによって、ファイトケミカルがもつ抗酸化力を上手く活用して、活性酸素の発生を抑えることができます。
また、体の免疫力を高めて細菌やウイルスの感染を防いだり、ガンを予防する働きも持っています。
代表的なファイトケミカル
🍅赤色
トマト、すいかに多く含まれる「リコピン」は強い抗酸化成分をもち、血流を改善する働きがあります。また、「カプサインシン」には体脂肪を燃焼させる効果があり、唐辛子に多く含まれています。
🥕オレンジ
かぼちゃやにんじんを代表とする「カロテン」は、夜間の視力の維持や、皮膚や粘膜の健康を維持する働きが期待できます。また、脂溶性のため油との調理で吸収率がグッとあがります。
🥬緑
ピーマン、ほうれん草、小松菜などの緑色の野菜や緑茶に多く含まれている「クロロフィル」は、発ガン防止効果があります。また、血中のコレステロール値を下げ、血栓の発生を抑える作用も。
🍷紫
赤ワインやブルーベリー、赤キャベツなどに含まれる「アントシアニン」は強い抗酸化作用だけでなく、眼精疲労を解消する効果があります。
カラフルな食卓を意識しよう！
ファイトケミカルは、野菜や果物の皮の近くに多く含まれると言われているため、皮ごと食べられるものは、できるだけ丸ごと食べましょう。
また、効率的に摂取するには、「スープを作って飲む」ことがベストです。
フィトケミカルは健康によい働きが期待できますが、それぞれが持つ働きが異なるため、単体で摂るよりもさまざまな「色」の野菜を組み合わせて摂取することがおすすめ。
カラフルな野菜を摂取するように、ぜひ心がけてみてください♪
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